歯周病ってどんな病気?
みなさん一度は耳にしたことがある「歯周病」この病気はお口の中の2大トラブルの一つであり、日本人が歯を失う原因第1位の病気です。
この「歯周病」、皆さんはどのくらい詳しく知っていますか?
「歯ぐきが赤く腫れる病気でしょ?」「歯がグラグラする病気でしょ?」「歯周病って聞いたことあるけどよくわからない」いろんな声が聞こえてきそうです。
今回は歯周病とはどんな病気なのかについてお話します!
○歯周病とは?
歯周病とは一言でいうと「骨が溶けてなくなる病気」です。
歯を支えている骨が溶けてなくなってしまうので進行すると歯がグラグラして抜けてしまいます。もうすこし細かくお話すると、実は歯周病という言葉は「歯肉炎」と「歯周炎」をわかりやすくするために一言でまとめた言葉なんです。では、「歯肉炎」と「歯周炎」についてそれぞれ説明していきます。と、その前に簡単に歯とその周りの構造について説明していきますね。
下の図をご覧ください。
歯というものは「歯槽骨」という歯を支える骨に植わっていて、その歯槽骨の上を「歯肉」が覆っている、という構造になっています。つまり、「歯周病」というのは歯自身ではなく「歯」の「周り」の歯肉や歯槽骨の「病気」ということですね。
○「歯肉炎」と「歯周炎」との違い
・歯肉炎
読んで字のごとく「歯肉」、いわゆる「歯ぐき」が赤くなったり、腫れたりといった炎症が起きている状態です。この段階ではまだ歯槽骨は壊されていないので適切な治療を行えば元の健康な歯ぐきに戻ります。
・歯周炎
歯肉炎をそのままにしていると、炎症が歯ぐきの下にある歯槽骨にまで影響していきます。その結果として骨が溶けてなくなってしまいます。歯ぐきの炎症のみならず、骨が溶けてしまっている状態を「歯周炎」と呼びます。この歯周炎の段階になってしまうと治療を行ってもなくなった骨が元通りに戻ることは基本的にありません。なのでできるだけ歯周炎にならないように、なってしまっても早期に治療することが必要となってきます。
○歯周病の原因とは?
さて、この骨がなくなってしまう怖い「歯周病」一体何が原因でこのようになってしまうのでしょうか?それは「歯垢(デンタルプラーク)」という歯の汚れが原因です。この歯垢という歯の汚れは食べかすではなく細菌の集合体です。わずか1mgの中に約1億個の細菌が含まれていると言われています。
この歯垢が歯に付着していると体の中の免疫細胞が「自分でないもの」、すなわち「異物」として排除しようと働きます。その結果として歯ぐきや歯槽骨に炎症がおきてしまい骨が溶けてしまうのです。この状態がずっと続くとどうなると思いますか?そうです、やがて歯垢がついて異物と認識されてしまった歯は抜け落ちてしまい、異物の排除が完了します。
○歯周病の治療とは?
歯周病の原因となる歯垢を除去して歯ぐきの炎症を抑えて引き締まった歯ぐきにすることが歯周病治療の目的となります。
歯垢は歯ブラシを徹底することで除去が可能ですが、歯垢をそのままにしていると唾液のミネラル分などによりやがて「歯石」に変化してきます。この歯石は表面がザラザラしているため歯垢のかっこうの足場、たまる温床となってしまいます。ですので歯垢のみならず歯石をしっかりと除去することが必要となってきます。しかし、歯石はご自身の歯ブラシでは除去することができないため、歯科医院での歯石除去が必要となってきます。
まとめると歯周病の治療とは、歯垢や歯石といった歯の汚れをしっかりと除去することです。
○なくなった骨は元に戻るのか?
炎症が慢性化して失われてしまった骨は元に戻ることはありません。ですのでレントゲンや歯周病検査で歯周炎が疑われる場合はできるだけ早期にブラッシング指導を受けたり、歯周病治療を受けることが大切になってきます。
いかがでしたか?歯周病について知っていたこと、知らなかったこと、色々あったかもしれません。知らず知らず進行している「歯周病」、むし歯がなくて歯が丈夫だから歯医者と縁がないと思っているあなたももしかしたらひっそりと歯周病が進行しているかもしれませんよ?
最近口の中がネバつく、歯ぐきから血が出る、などは歯周病のサインです。心配な方は一度歯科医院でチェックしてもらうことをお勧めします!
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