歯周病と糖尿病の深〜い関係
歯周病は歯周病原因菌をはじめとする細菌感染による慢性的な炎症を引き起こす病気です。
詳しくはこちらのブログをご覧ください。→「歯周病ってどんな病気?」
この歯周病は近年様々な全身疾患に密接に関わっているということがわかってきました。中でも代表的なものは「糖尿病」です。
糖尿病は『インスリンの作用不足によって慢性高血糖をきたし、長期化することで特有の合併症を生じるとともに、動脈硬化をも進行させる病気』(日本糖尿病学会)と言われています。
今回はこの糖尿病と歯周病にどのような関連性があるのかについてお話していきます!
○歯周病があると、どうして血糖値が高くなるの?

歯周病を引き起こす細菌は内毒素(LPS)と呼ばれる毒素を産生します。中等度以上の歯周ポケットが口の中全体にある場合、そのポケット表面積の合計は掌(てのひら)と同じ程度と考えられています。つまり、掌の大きさの傷を負い、そこから毒素が体に入る状況が維持されます。歯周ポケットの中身は外からはなかなか見えませんが、掌サイズの出血や膿が治療なしで放置されていると考えると、からだ全体からも無視できない問題であることが理解できると思います。この時、からだを守るため免疫システムを活発化する化学物質(TNF-α)を大量に産生します。
この化学物質によりインスリンの働きが阻害され血糖値が下がりにくくなってしまうのです。
○逆に糖尿病は歯周病にどのような悪影響を及ぼすの?
糖尿病になると細菌に対する抵抗力や組織の修復力の低下、口腔内の乾燥などが生じるために歯周病が悪化しやすくなってしまうのです。2型糖尿病の方は血糖値が正常な方に比べるとおよそ2.6倍歯周病にかかりやすくなってしまうと言われています。ですから糖尿病の治療も行っていかないと歯周病が治りにくい状態であるということがいえますね。
このように「歯周病」と「糖尿病」は相互に影響を与えていることがわかります。
○歯周病の治療は糖尿病にどのくらい効果があるの?

なんと歯周病の治療は「糖尿病の飲み薬1剤分」に匹敵すると言われています!
糖尿病ガイドライン2019によると「歯周基本治療の術後にHbA1cが0.29~0.66低下することが示されている」と報告されています。これは糖尿病の飲み薬1剤分に匹敵する効果です。
○まとめ
お口の中をキレイに保つことで歯周病が治り、血糖値も下げることができるのでお口にもからだにもイイコトづくめ!
さらに、自分の歯が残ることで食事や会話が楽しくなりますね!
【画像出典】
お口の健康と糖尿病のお話 松風ハンドブックより
【みずほ台の歯医者ならフィオーレオーラルクリニック】
ご予約はコチラから→049−293−7220
ネット予約は24時間承っております!→https://fiore-oc.jp/reservation/