インプラントってどのくらい持つの?長持ちする秘訣とは?
「第二の永久歯」とも呼ばれる「インプラント」。ブリッジや入れ歯と異なり天然歯に負担をかけずに限りなく自分の歯に近い感覚で食事ができるため、歯を失った場合の治療法として選択される方が多くなってきています。
メリットの多い「インプラント」ですが、「どのくらい長持ちするのか?」という疑問を持たれる方も多いと思います。
今回はインプラントはどのくらい長持ちするのか?長持ちさせるにはどうしたら良いのか?についてお話します!
◯インプラントの寿命はどのくらい?
インプラントの寿命とは、一般的にインプラントが口腔内から撤去されるまでの残存期間のことを指すことが一般的で、インプラントの成功率とは異なります。インプラントの成功の基準については1998年のトロント会議でのコンセンサスレポートによると、
①インプラントに対して、患者と歯科医師の両者が満足している。
②インプラントに痛みなどの不快感がない。知覚の変化や感染の兆候がない。
③個々のインプラントにおいて動揺がない。
④機能させて1年以降の経年的なインプラント周囲の垂直的骨吸収が0.2mm以下であること。
が挙げられています。
これらの成功の条件とインプラントが残存していることは様々な条件により異なりますが、
「10〜15年の生存率は上顎で90%、下顎で94%程度である。」と言われています。ですが、これはあくまでも平均であり、20年以上経っていても問題なく使えている方も少なくありません。実際にインプラントを入れた患者さんが亡くなるまで40年間使えていたという事例もあります。ですから適切なケアを行っていれば平均寿命以上に長持ちさせることも決して難しいことではありません。
◯インプラントの寿命が短くなってしまう原因
歯周病の治療をしていない
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病のような状態になってしまうことがあります。これを「インプラント周囲炎」と呼びます。
ですから、インプラント治療を受ける前に歯周病の治療をしっかりと受けておく必要があります。また、インプラント治療が終わった後もセルフケアはもちろん、定期的な歯科医院でのメインテナンスも必要です。
歯周病についてはこちら:「歯周病ってどんな病気?」
喫煙
喫煙は歯周病を進行させるリスクファクターと言われています。タバコに含まれる有害物質によりインプラントと骨が結合する「オッセオインテグレーション」が妨げられたり、インプラント周囲炎になるリスクが高まると言われています。
タバコのリスクについてはこちら:「どうしてタバコは歯周病に良くないのか?」
歯ぎしりや食いしばりなどの過度な負担がかかり続ける
天然歯は骨との間に「歯根膜」というものが存在しており、これがクッションの役割を果たしています。しかしながら、インプラントは骨と直接結合しているため、「歯根膜」に相当するものが存在しません。なので、歯ぎしりや食いしばりといった過剰な力が毎日継続的に加わることで骨との結合が壊されてしまう「ディスインテグレーション」が生じてしまうおそれがあります。
歯ぎしりなどをする場合には夜間に使用する「ナイトガード」というマウスピースを使用してインプラントへかかる過剰な力を緩和させることが必要になることもあります。また、日中の歯牙接触癖「TCH」と呼ばれるものもインプラントへの負担に繋がり、かつ夜間の歯ぎしりや食いしばりを増悪させるおそれがあるとも言われています。
歯牙接触癖についてはこちら:「歯のかみしめ癖にご用心!TCH(歯牙接触癖)とは??」
◯まとめ
インプラントは天然の歯にはかないませんが、噛み心地や見た目はかなり天然の歯に近いものです。長持ちさせるには天然の歯と同様に適切なセルフケアや定期的な歯科医院でのメインテナンスが非常に重要になります。インプラントが長持ちするように上手に付き合っていきましょう!
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