歯の型取りが変わる!口腔内スキャナーってなに?

歯型取りの「ツライ」経験、もう過去の話?
歯科医院で虫歯の治療をしたときに粘土のようなもので歯型取りをした経験がある方も多いのではないでしょうか?固まるのを待っている間に息苦しくて苦手に感じている患者さんも多いようです。
今回はコンピューターで歯型を取る「口腔内スキャナー」について詳しく解説します!
口腔内スキャナーってどんなもの?:デジタル技術で快適な歯型取り

口腔内スキャナーとは、小型カメラでお口の中を撮影し短時間で3D画像にできる装置です。歯や歯ぐきの状態をデジタルで記録し、治療計画を立てるために必要な情報を迅速に提供します。従来の型取りのように粘土状の材料を使うことはなく、痛みや不快感が少ないので、特に歯科治療が苦手な方には嬉しいポイントです。
口腔内スキャナーのメリット
患者さんへの負担が少ない

従来の歯型取りでは、固まる前の粘土状の材料を口の中に入れてしばらく我慢しなければならず、不快感を感じることがありました。しかし、口腔内スキャナーは、口の中をスキャンするだけなので、痛みや不快感がほとんどありません。
短時間で終わる
スキャナーを使えば、数分で歯の状態を詳細に把握できます。これにより、治療の時間が短縮され、効率的に進められます。
精密なデータ

高精度な3Dデータを取得できるため、治療の計画をより正確に立てることができ、インプラントや矯正治療のシミュレーションなどにも大きな効果があります。
その場ですぐに画像を確認できる

従来の歯型取りの場合、石膏を注いで石膏模型を作製する必要がありました。口腔内スキャナーで撮影した画像であればその場ですぐに撮影してデータを確認することができます。それによって細部の確認や再撮影が必要な場合にすぐにやり直すこともできます。また、撮影した画像をその場で患者さんにお見せすることができますので非常にわかりやすく、最先端と評判です。
口腔内スキャナーが役立つ治療例
インプラント治療

顎の骨に埋め込まれたインプラント体に取り付ける上部構造を製作するときは口腔内スキャナーが非常に有効です。インプラント体にスクリューで固定するために極めて細かな精度が要求されるため、従来の歯型取りや石膏のような変形するおそれがあるものよりも高い精度で製作することが可能になります。また、コンピューター上で3Dデータで確認できるので歯科医師と歯科技工士が直接データをみながら上部構造のデザインすることができます。
セラミック治療

虫歯を治療したあとに詰めたり、かぶせたりする必要がありますがセラミックで治療する場合にもこの口腔内スキャナーを用いることがあります。先ほどのインプラント治療と同様に短時間で精度の高い3D画像を撮影でき、その場ですぐに製作する歯科技工所にデータ送信できるので模型を郵送する必要がなく制作日数の短期化を図ることができます。
マウスピース矯正のシミュレーション

口腔内スキャナーでお口全体の3D画像を作製することで現在の歯並び、そしてコンピューター上でシミュレーションした矯正治療後の歯並びをその場ですぐに比較することができます。あくまでコンピューター上での仮想シミュレーションなので実際に治療を行う際は骨格などの精密診査・診断を行い専門医によるプランニングが必要となりますが、矯正を検討している患者さんにとって矯正治療後がどのような歯並びになりそうか、というイメージを直接その場でみられるということは大きなメリットではないでしょうか?また、当院で使用している口腔内スキャナーはシミュレーション画像をQRコードにすることができますので、スマホで読み取っていただきご自宅でいつでも3D画像を360度確認することができます。
口腔衛生指導

当院で使用している口腔内スキャナーは実際の色調に近い画像を撮影することができますので虫歯や着色で黒くなっているところ、歯垢や歯石が付着しているところも確認することができますのでどのような部分の歯磨きが苦手なのか、どのようにケアしたらよいのか、ということが非常にわかりやすく確認することができます。
口腔内スキャナーが適さない、使えない場合もあります
口腔内スキャナーは非常に優れた技術ですが、すべての患者さんに適応できるわけではありません。特に歯の状態が複雑な場合や、治療が難しい場合には、従来の方法を併用することもあります。また今のところ保険で使用できる治療はほんのごく一部と限られており、口腔内スキャナーが使用できるのは基本的に保険外診療となっています。治療にあたっては、担当の歯科医師が最適な方法を提案しますので、安心してお任せください。
Q&A:患者さんの疑問に答えます
口腔内スキャナーは痛いですか?
お口の中に挿入する部分をワンドと呼びますが、当院で使用している口腔内スキャナーは非常に小型でスリムな形状をしていますので今までスキャンを行ってきて痛みを訴えた患者さんはおりません。ご安心ください。
口腔内スキャナーを使用すると費用は高くなりますか?
口腔内スキャナーを使用しても費用は変わりませんのでご安心ください。
従来の歯型取りが苦手です。保険内の治療で使用できませんか?
2025年3月現在、保険で使用できる治療はCAD/CAMインレーという詰め物をつける治療のみが対象となっています。申し訳ありませんが、当院では強度等の関係でCAD/CAMインレーを使用していませんのでご了承ください。今後保険診療の改定により保険診療でも口腔内スキャナーが使用できる治療が増えていくと思いますのでそのような場合は当院でも使用していく可能性はあります。
どのような歯科医院で口腔内スキャナーを使用した治療は受けられますか?
口腔内スキャナーの国内普及率は2025年現在約10%といわれており、まだまだ少ないようです。歯科医院のホームページ内の設備紹介の中に紹介されているかどうかを確認してみると良いかもしれません。また、矯正治療に関してはマウスピース矯正はほとんどのケースで口腔内スキャナーを使用していると思います。
最後に
口腔内スキャナーは、コンピューターを駆使した3Dで歯型を取る最新技術です。これからの歯科治療がより快適で、効率的になること間違いなし!新しい治療法に対する不安もあるかもしれませんが、スタッフ一同、しっかりサポートしていきますので安心して治療を受けてください。
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